最近のGithub CopilotやChatGPTの変更で世界が変わりつつある件について

最近、GitHub CopilotとVS Codeの組み合わせに「エージェントモード」という新機能が追加された。元々ベータ版では使えるようになってきていたのだが、その時点では試していなかった。が、安定版に降りてきたのでちょっと触ってみた。 エージェントモードとは VSCode(+ GitHub Copilot)のエージェントモードは、複雑なタスクを一連の指示で実行できる機能で、これまでCursorやClineといったツールで実現できていた機能なのだが、そちらは使っていなかったのでその辺と比べとどうなのか、という点については知らない。 小説執筆への応用例 実際に小説執筆に応用してみたところ、驚くべき効率化がみられた。 例えば: 添付したプロットに基づいて4話から8話を作成してください。draftフォルダ以下にある既存のファイル名の合わせたファイル名を付加してください。 という指示を出すだけで、AIが複数の話を自動生成し、適切なファイル名でdraftフォルダに保存してくれる。 ChatGPTやClaudeでも同様の文章生成はできるが、これまでのそれらではファイルの保存は手動で行う必要があった。が、エージェントモードではAIが提案する内容を承認するだけで、ファイル操作まで自動的に行ってくれる。細かな作業が格段に減る。 制約と課題 ただし、幸運か不幸かこの革命的な機能にも制約がある。5月からGitHub Copilotのプランでの利用制限が厳しくなるので、費用面の負担を考えるとそこまでは使えない機能のように思われる。 なので、現時点では根本的なゲームチェンジャーとは言い切れない……が。 ChatGPTの編集機能も進化 一方、ChatGPTの方でも静かな変化があって、いつの間にか、VS Codeなどの編集画面と接続した状態で指示をすると、文書を直接書き換えてくれるようになっていた。 エージェントモードほど完全自動化されてはいないが、テキストのコピー&ペーストなどの手間がかなり省けるようになっている。 ただし、ChatGPT Plus(GPT-4o)レベルでは、元々の日本語生成能力に若干難があるので(小説っぽいテキストを書かせるのに苦労する)、小説執筆に使う、という観点で十分な品質かというと、まだ課題があるようだ。 展望 こうした技術が技術者向けのツールから、一般向けの原稿執筆環境へと広がるのは時間の問題だと思われる(Apple Intelligenceの作文ツールとかある……)。 そして、実装されるようになる頃には、AIの性能もさらに向上していることが予想される。 そのような、本格的なAI執筆支援環境が一般化する日が来たら、物書きの創作プロセスは根本から変わってしまうかもしれない。少なくとも、作家が編集者のようになる未来は近そうだ。 まとめ AIの進化は、物書きの世界を変える可能性がある。作家が編集者のようになる未来は近そうだ。

2025-04-06 12:51 · 折口詠人

ChatGPTとClaudeとGeminiの簡単な体験談

はじめに 最近、AIを毎日使っている。 現在の体制は、ChatGPT PlusとClaude ProとGithub Copilot ProにGemini(not Advanced)という感じだ。 各サービスのコスト コスト的にいえばChatGPT PlusとClaude Proがそれぞれ$20/月で、Github Copilot Proが$10/月(ただしまだ試用版)で、Geminiは無料版なので無料という感じ。 Geminiの評価 で、この中だとGeminiはあまり契約する気が起きない。 Google Oneが込みになっているので、Google Oneを契約している人にはいいんじゃなかろうかとは思う。 また、Gemini 2.0 Flashはレスポンスが非常によく(他のminiとかHaikuみたいな感じ)、やりとりしてて気持ちよさはあると思うのだが……。 正直言うと、あまり頭がいいとは思えないのだよなあ。 Gemini Advancedになると、より人間らしい音声での音声対話機能がほぼ無制限で使えるはずと記憶している。なので、それを目当てにするならありかなとは思えるのだが。 というか、GeminiはAPIアクセスが非常に安いので、ObsidianのSmart Composerとかの「自分が契約した任意のLLMのAPIを呼び出す」機能のあるアプリで使うのが向いてそう。 あとは、自分がアプリにちょっとAI機能を組み込みたいと思ったときはやっぱGeminiかなあ。とにかく安くて軽量、という感じだ(もっと安いLLMもあるけど、大手の中では)。 まあGeminiに関しては正直あんまり使えてないし、そんな感じでざっと流したい。 Github Copilotの評価 続いてGithub Copilot、$10/月でClaude 3.7 Sonnetやらが使えてお得な感じ。でも、本来はコーディングにのみ使うためのものだと思うし、ファインチューニングや制限も入っていそうな気はする。 でも、これなしでVisual Studio Code使うのはもう無理だなーって思う。まずは無料プランから試せるのはいいところだが、使ってしまうとClaude 3.7 Sonnet欲しいよなあってなっちゃう。うん。 Claude 3.7 Sonnetの評価 そうなんだよね、とにかく今はClaude 3.7 Sonnetが一推しなんだよね。 単純に一番優秀だから。 でも。融通が利くか……と言われると、意外とこの子は扱いづらい。チャットが長くなると「長くなったので次のチャット開いてくださいね」ってなったりするし。 修正依頼に基づいてartifact(添付ファイルみたいなやつ)を弄り始めたにも関わらず、なぜかこっち側では更新されてない……けど自信満々に完了宣言してくる……というバグも起きたりする。 それとWeb版は(少なくとも)macOSだと日本語入力しにくかった気がする。まあこれはChatGPTもちょっとアレなんだけど。変換操作がある言語のことを知らない開発者が多いのは仕方なし。 あとはWeb検索できなかったり(でも、最近英語版では出来るようになったらしい。今後色んな言語に展開される予定だとか)、音声対話機能がなかったり。 LLM本体の性能は一段上、素でも十分すぎるのに、Extended Thinkingを使えばさらに優秀になって、刺さるときはめちゃ刺さる。みたいな感じ。 でも基本機能だけで細かいところは優しくない。じっくり腰を据えて取り組みたいときのClaude 3.7 Sonnet(が通常より5倍ぐらい? 使えるClaude Pro)という感じである。 正直、問題解決に関してはClaudeに投げたい。 ChatGPT Plusの評価 で、最後が使い勝手は一応ナンバーワンのChatGPT-4o……をかなり使いたい放題できる、ChatGPT Plus。 より自然な音声対話機能も使えるし、DALL-Eで画像生成やSoraで動画生成ができて、タスクとして喋ってあげれば通知もしてくれる……とマルチなタレントだ。 なのだけど、頭はそこまでよくはない。議論というか対話する上ではそんな悪いとは感じないのだが、考える必要がある課題になるとかなりの浅さを露呈する感じ。 とはいえ、レスポンスも悪くないので、アイデア出しには非常に向いていると思う。ざっとChatGPT-4oと話してから、取っ掛かりまで準備してもらって、最後はClaude 3.7 Sonnetにキメて貰うのが一番いい感じ。 ChatGPT-4oのいいところは、チャットが長くなると適度にメモリに残して続けてくれるし、ファイルを作ってくれるパターンで柔軟にzipでくるんでくれたりして、目配りできて気が利くという印象。 でも文体(口調)のせいもあるかもしれないけど、どうしてもClaude 3.7 Sonnetみたいな「思慮」を感じるレベルには届いてないなあ、という感じだ。 ...

2025-03-26 10:12 · 折口詠人